ｉｍａｃ、ｉｐａｄなどがブームとなり世の中を賑わせた裏側には、ジョブズという人物がいた。人間的には肯定できない部分も多いが、当時の事情、背景がわかり伝記として面白く読んだ。
旭屋書店営業部仕入統括課 西山純子さん
リアルに描かれたスティーブ・ジョブズの生涯と、アップルを始めとして彼に関わった企業や製品の歴史を世間が深く知ることが出来たことに同書の価値がある為。私自身、毎日使うiPhoneのデザインや機能の背景に多くの人間ドラマが詰まっていることを感慨深く感じた。ジョブズと彼に関わる製品のファンを発刊前よりさらに増やしたであろうことは同ビジネス書大賞のコンセプトでもある「産業界の発展に寄与」した2011年発刊の書としてふさわしいと感じた為。
楽天ブックス 中野敦子さん
『スティーブ・ジョブズ』をビジネス書とだけ捉えてしまうのには正直抵抗があります。ある人は伝記と捉えるかも知れないし、またある人は現代アメリカ文化史と読むかも知れません。ビジネス・経済に興味の無い人々にも是非読んで欲しい本だと思っています。誰もがジョブズのようなビジネスができるわけではありません。ただ、本書を読んだ後、各々自分にとっての「仕事をする上で大切にしたいこと」が見えてくるのではないでしょうか。
三省堂書店有楽町店 岡崎史子さん
今世紀最大の経営者、スティーブ・ジョブズ公認の評伝。iPhone、iPadは私たちの実生活を変え、未来を変えたジョブズ。圧倒的伝説となった男の全てがわかる一冊。
紀伊國屋書店梅田本店 中本文さん
人間ジョブズの全てが書かれている。長所も、短所も、強さも、弱さも、賢さも、そして愚かさまでもが赤裸々につづられている。単なるサクセス・ストーリーでない所が、この本の魅力である。ジョブズの個性的なキャラクターに圧倒されつつも、彼の仕事にかける純粋な情熱とバイタリティーには強い共感を覚える。企業の目的とは何か、何が企業の発展を支えるのか、従業員を導く正しいビジョンとはどういうものなのか、改めて考えさせられた。
株式会社日経サービス 嶋田有孝さん
世界を変えた圧倒的クリエイティブの源泉に迫っている。
角川書店 角川oneテーマ21副編集長 原孝寿さん
ひとつの分野のみでも、成功するのは大変なことと思いますが、ジョブズ氏はパーソナルコンピューター、アニメーション映画、音楽、電話、タブレットコンピュータ、デジタルパブリッシングという分野ににイノベーションを起こしました。本書はそのジョブズ氏の生い立ちから、ビジネスでの艱難辛苦の時代から、最近の話題まで丁寧に書かれています。
俺と百冊の成功本 聖幸さん
かの天才の表と裏、光と影を知ることで、仕事とは、経営とは、人生とは何かを考えさせられました。自分がやりたいことを貫く勇気をもらったような気がします。
ビジネス書コネクト 荒川誠さん
話題性は別として、秀逸な伝記。上下巻と大部なのがまたいい。別にジョブズでなくてもいいのだが、１人の人生を本で追体験するという経験は、心の深い部分で人生を豊穣なものにしてくれる。
フリー編集者 小都一郎さん
今でこそビジネス書のジャンルは多様化しているが、かつては偉大な経営者や起業家の伝記が主流の一つだったと思う。本書はジョブズ氏の波瀾万丈の生涯やその特異なキャラクター、さらには亡くなられた同時期に発売されたというタイムリー性がヒットにつながったことは否めないが、あらためてビジネス書における”伝記”というジャンルの面白さを再確認できた作品である。ゼロから身を起こし、成功と挫折を経験、そして大成するという読み物としてのエンターテイメント性の高さ、そしてモノ作りに対する厳しい姿勢は、Appleファンならずとも楽しめ、学ぶところも多い作品ではないだろうか。
ブログ「一流への道」 一龍さん
２０１１年、またはある意味２１世紀初頭を象徴する人間史であり、経済史であり、サクセス・ストーリーであり、一面悲劇ですらある。日本経済に何が欠けているのかを学ぶには最適な教科書かもしれない。日本のビジネス界にとっては悔しく、残念なことではあるが。
フジテレビ 高島英弥さん
良くも悪くも「神格化」が進んでいるスティーブ・ジョブズだが、彼も一人の人間であり、成功と失敗（しかも手ひどい敗北）を繰り返しながら栄光を掴んだことを描き出す良書。いわゆる「伝記」であり、ビジネス書の範疇には入らないかもしれないが、成功事例の良い部分だけをつまみ食いした表層的なアドバイス集よりも、ずっと深い教訓を得ることができるだろう。
ブログ「POLAR BEAR BLOG」小林啓倫さん
創業者であるカリスマが死んだ後、真価が問われるが、SONYの没落と同様、Appleの未来は安泰ではない。何かと話題になっただけある本だ。
社会評論社 濱崎誉史朗さん
本のレベルからすれば、本当はこれを１位にしたいんですけどね…。ベストセラーすぎてやめました。笑。この本のノンフィクションとしてのすばらしさは、スティーブが生きているうちに出版承諾されたにもかかわらず、スティーブにとって都合の悪いことも、アタマにくるであろうこともたくさん書かれていることだと感じます。ここにスティーブと書き手、双方のプロフェッショナリズムを見ました。世界を本気で変えると思った者だけが、本当に世界を変えられる、というくだりは、ずっとずっと心にあります。
株式会社アスコム 黒川精一さん
2011年を語るなら外せない1冊。ジョブズ氏の訃報とも重なって発売前から大きな話題となり、上下巻になるほどのボリュームと高単価にもかかわらず、地方まで飛ぶように売れていたのが印象的です。何年か後にまたあらためて読み返してみて、このカリスマと同時代を生きていたんだな、としみじみ思うのかもしれません。伝記として、ビジネス書として、読み応えのある1冊。
カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社 中島万里さん
