選評
ザ・ラストバンカー 西川善文回顧録

現代日本経済史を知る上で欠くことのできない大物の回顧録。ご本人の著作ということもあり、史料的価値が高く、また、幾多のニュースの裏側をゴシップ的に読むこともできます。西川氏の仕事人生は、ダイナミックかつ激しいものであり、大変面白く読み進めることができるでしょう。マスコミなどの影響か、個人的にはヒールなイメージを抱いていたのですが、会社のため、国のために、善かれと思ったことを全力で為すその姿は、清々しく感じました。

三省堂書店有楽町店 岡崎史子さん

金融関連の人は必読、それ以外のビジネスパーソンにも幅広くお薦めしたい。経済・金融の専門的な知識がなくても、高度成長期からバブル経済、失われた20年という激動の時代に、金融の世界で何が起こっていたのかを知ることができる。大銀行の元頭取までつとめた方が、よくここまで裏側を話してくれたものだと驚くほどだ。

TravelBookCafe 松尾茂さん

このところ、ハードカバーの単価が高い優れた評伝がよく出版されるようになったが、なかでも、日本経済を、その中心にいて動かしてきた人物が、自らのしてきたことについて存分に語っている本書は、とても興味深かった。

PHP研究所『THE21』編集部 岸正一郎さん

数々の修羅場をくぐり抜けた著者の回顧録。スピードや決断力、大企業の大物経営者の胆力の凄さを感じることができます。こんな仕事をしていたら、胃にいくつ穴が開くかわかりません。

クロスメディアパブリッシング 小早川幸一郎さん