選評
パブリック

メディアやインターネットをテーマに執筆を続けるジャーナリスト、ジェフ・ジャービス氏の新刊。今回は「パブリック」、すなわち開かれた空間で情報をやり取りすることの是非をテーマにしている。かつてプライベートとパブリックの間には明確な境界線があり、基本的に生活はプライベートな空間で行われ、パブリックなのはごく一部の空間や芸能人など特定の人々に限定されていた。しかしデジタル時代が到来したいま、芸能人でなくてもTwitterやYouTubeなどでコンテンツを発表することで、いくらでもパブリックな存在になれる。そのリスクも押さえつつ、あえてメリットの方に注目し、新たな時代における個人や企業にとっての可能性を探る一冊。

ブログ「POLAR BEAR BLOG」 小林啓倫さん