ソニー凋落の原因を出井、ストリンガーというトップ2人の責任であると断定した渾身の1冊。へなちょこ記者では絶対に書けない硬派ノンフィクション作家の長年の蓄積と愛情が感じ取れる内容。ソニーのトップ交代に影響を与えたとも言われている。
日経BP出版局編集委員 黒沢正俊さん
読了後、大きな絶望感を味わうほど読み応えがある。企業はトップから崩壊していく事がよく分かる。後継者選びを間違えた為に、悪影響が連鎖的に外部取締役、幹部、子会社にまで及び、最終的に人材流出、果てはリストラに至るまでのプロセスが物語の様に克明に描かれている。日本の電機メーカーがサムスン等、韓国勢に敗北を期した事について、円高や価格競争が原因だと思われているが、SONYに関しては後継者の人選ミスである事が分かる。
社会評論社 濱崎誉史朗さん