ごあいさつ

古賀 史健 (Fumitake Koga)
1973年生まれ。1998年出版社勤務を経てライター/編集者として独立。一般誌、ビジネス誌、ムック等のライターを経て現在は書籍のライティング・編集を中心に活動中。2012年に初の自著『20歳の自分に受けさせたい文章講義』を刊行。2013年には『嫌われる勇気』(岸見一郎/古賀史健・著)を刊行。インタビュー集に累計70万部を突破した『16歳の教科書』 シリーズがある。その他、『ゼロ』(堀江貴文著)など、構成・編集協力として携わった書籍が80冊超。執筆・編集活動のほか、講演・セミナー等の講師も務める。

この度は審査員特別賞(*)を頂戴し、大変光栄に思います。しかも受賞理由が「ライターの地位向上への寄与」だったと聞き、喜びを一層強くしているところです。われわれライターの存在に光を当て、今回こうして特別な賞を設けてくださったこと。この事実ほど、「ライターの地位向上」に直結するものはないでしょう。主催者ならびに選考委員のみなさま方に、あらためて御礼申し上げます。

ライターとはなにか? この質問に対してわたしは常々、こう答えてきました。ライターには大きく2つの役割がある。ひとつは「録音機」としての役割、もうひとつは「拡声器」としての役割である、と。

言葉とは、発した途端に消えてなくなる、一陣の風のようなものです。そこで、われわれライターが語り手の言葉を文章として「録音」し、ノイズを除去しながら記録していく。これが録音機としての役割です。

さらに、録音した言葉を文章というアンプに通し、読みやすく、おもしろく、語り手の魅力を最大限に引き立てるかたちで「増幅」する。こちらが拡声器としての役割になります。

ビジネス書の分野で著者となるのは、専門分野のプロフェッショナルであり、著述活動を本業としない方がほとんどです。著者の方々が専門分野で培ったすばらしい知見を、ひとりでも多くの読者に届けるためにも、われわれライターに課せられた役割は大きいと思います。今後も高い目標を持ち続け、多くの読者に愛される本を送り出せるようがんばります。どうもありがとうございました。

* 哲学者・岸見一郎氏と共著で『嫌われる勇気』を著したほか、『ゼロ』の構成・ライティングに携わるなど、ビジネス書ライターという存在に光を当て、その地位を大きく向上させたことに対して